00この職業の位置づけ
- 職種のまとまり
- 技能職・機械
- 現場での役割
- 運転・保守する 機械・設備を動かし、維持する
- 主に関わる部位
- 敷地・土木・測量、基礎・地中、躯体
- 資格の位置づけ
- 免許・講習 機械や作業ごとに免許・技能講習・特別教育が関わる
- 入職の入口
- 入職に特別な学歴や資格は求められないが、一般には社内研修とメーカーの訓練所の講習を経て、厚生労働省所管の『車両系建設機械運転技能講習』を修了して現場に配属される(job tag)。
01どんな仕事か
建設工事の現場で工事用機械や車両の運転・管理を行う。
建設機械は工事の目的に応じて使い分けされ、ブルドーザー、パワーショベル、ホイルローダー、ダンプトラック、ロードローラー、クレーン、杭打機などがある。重量1トン未満のミニ建設機械から100トンを超える超大型機械まで、種類は多い。
仕事の流れは、朝、現場に出ると、まず作業長を中心にその日の作業場所、作業内容、機械の組合せなどについての作業打ち合わせを行い、作業長の指示を受ける。打ち合わせが終わり次第、各自、自分の運転する機械の始業点検を行い、機械各部に異常がないか、燃料やオイルは十分か、などを点検する。点検は作業の安全のために重要であり、異常がある場合には、調整したり、整備員に連絡するなどの適切な措置をとらなければならない。
始業点検が終わると運転に入り、作業中は、機械の調子や現場の状況をよく注意しながら作業を進める。特に安全には気をつけ、決められた安全の基本動作を忠実に守り、視界外に作業が及ぶ際は監視人を付ける。実作業が終わると、終業時の点検を行い、その日の作業内容、時間、給油量、整備内容などを記入した機械日報を提出して、一日の作業を終える。
使用機械の維持・管理についての責任はもちろんのこと、操作ミスや不注意により事故を起こさないよう、安全には特に注意を払わなくてはならない。
出典: job tag(解説系データ ver.7.01、解説の最終更新年度 2019)
02よく行う作業(実施率の高い順)
- 重機を定期的にメンテナンスする。100%
- 合図が不明確な場合は、作業を中断して確認する。97%
- 機械の法定検査を行う。97%
- 作業内容が不明確な場合は、元請けに内容を確認する。94%
- 作業前に担当の機械の点検を行い、調整や補修をする。89%
- 地面を掘削したり、掘削した土砂を移動させるため、ショベルカーやブルドーザーを運転する。86%
- 終業時点検を行い、機械日報を記入する。74%
- 建材を所定の場所に移動させるため、クレーンを操作する。69%
右の%は job tag の調査で『このタスクを行っている』と答えた人の割合(実施率)です。上位8件を表示。職場や担当により異なります。
03建物のどこに関わるか
建設機械オペレーターが主に関わるのは、敷地・土木・測量、基礎・地中、躯体です。
建物の断面詳細図を模した図で、色の付いた層が主な担当部位です。他の職種との境目は工事の種類や会社により異なります。
04必要な資格・講習・法令上の位置づけ
免許・講習 機体重量3トン以上の建設機械(整地・運搬・積込み用、掘削用など)を動かして運転する業務は、免許または登録機関の技能講習の修了者などでなければ就けない(労働安全衛生法 第61条第1項・同法施行令 第20条第12号)。移動式クレーン(つり上げ荷重1トン以上)の運転や玉掛け(同1トン以上)にも同様の就業制限がある(同施行令 第20条第7号・第16号)。危険または有害な業務で省令が定めるものに就く場合は特別教育が必要(同法 第59条第3項)。どの機械にどの講習・免許が対応するかは省令の定めで、厚生労働省・登録教習機関の案内で確認
車両系建設機械運転技能講習(整地・運搬・積込み用及び掘削用) 技能講習・特別教育
- 実施
- 登録教習機関などが実施(都道府県労働局に登録)。日程・受講料・条件は各機関に確認
- 受験・受検資格
- 講習時間: 学科13時間・実技25時間
- 受講資格: 厚生労働省 建設業ウェルカムのページに記載なし(FAQ「訓練の参加者は建設業未経験者がほとんど」)。年齢などの条件は教習機関に確認
- できること・位置づけ
- 機体質量3t以上(3t未満も可)の油圧ショベルやブルドーザなどを運転できる(建設業ウェルカム)
- 業務独占の有無
- 機体重量3トン以上のこの種の建設機械の運転は、免許または技能講習修了者などでなければ就けない(労働安全衛生法 第61条第1項・施行令 第20条第12号)
- 確認の程度
- 厚労省 建設業ウェルカム(修了資格の紹介) 公式ページで確認 労働安全衛生法・同施行令 公式ページで確認
小型移動式クレーン運転技能講習 技能講習・特別教育
- 実施
- 登録教習機関などが実施(都道府県労働局に登録)。日程・受講料・条件は各機関に確認
- 受験・受検資格
- 講習時間: 学科13時間・実技7時間
- 受講資格: 厚生労働省 建設業ウェルカムのページに記載なし(FAQ「訓練の参加者は建設業未経験者がほとんど」)。年齢などの条件は教習機関に確認
- できること・位置づけ
- 吊り上げ荷重5t未満の小型移動式クレーンを操作できる(建設業ウェルカム)
- 業務独占の有無
- つり上げ荷重1トン以上の移動式クレーンの運転は就業制限の対象(施行令 第20条第7号)。小型移動式クレーンの技能講習が対応する範囲は建設業ウェルカムの説明(5t未満)
- 確認の程度
- 厚労省 建設業ウェルカム(修了資格の紹介) 公式ページで確認 労働安全衛生法・同施行令 公式ページで確認
玉掛け技能講習 技能講習・特別教育
- 実施
- 登録教習機関などが実施(都道府県労働局に登録)。日程・受講料・条件は各機関に確認
- 受験・受検資格
- 講習時間: 学科12時間・実技7時間
- 受講資格: 厚生労働省 建設業ウェルカムのページに記載なし(FAQ「訓練の参加者は建設業未経験者がほとんど」)。年齢などの条件は教習機関に確認
- できること・位置づけ
- クレーン等で吊る荷にワイヤーロープをかけて合図する玉掛け作業に就ける(建設業ウェルカム)
- 業務独占の有無
- 制限荷重1トン以上の揚貨装置、つり上げ荷重1トン以上のクレーン・移動式クレーン・デリックの玉掛けの業務は就業制限の対象(施行令 第20条第16号)
- 確認の程度
- 厚労省 建設業ウェルカム(修了資格の紹介) 公式ページで確認 労働安全衛生法・同施行令 公式ページで確認
1級・2級建設機械施工管理技士(同技士補) 国家試験(施工管理技術検定・建設業法に基づく)
- 実施
- 一般社団法人 日本建設機械施工協会(指定試験機関)
- 受験・受検資格
- 第一次検定合格者は技士補、第二次検定合格者は技士となる(試験団体のページ)
- 受検資格(年齢・実務経験)は同ページに記載がなく受検の手引で確認(本文は未取得)
- できること・位置づけ
- 建設機械施工に関する施工管理の国家資格。運転の資格(技能講習・免許)とは別の資格体系
- 業務独占の有無
- 業務独占の資格ではない。工事に置く技術者の資格要件として使われる
- 確認の程度
- 日本建設機械施工協会 技術検定 公式ページで確認
労働安全衛生法の就業制限(政令で定める業務)
| 枠組み | 政令で定める業務は、免許を受けた者、登録を受けた者が行う技能講習の修了者その他厚生労働省令で定める資格を有する者でなければ就かせてはならない 労働安全衛生法 第61条第1項(2026-10-29 に e-Gov で確認) |
|---|---|
| 建設機械 | 機体重量3トン以上の別表第七の建設機械で、動力を用い不特定の場所に自走できるものの運転(道路上を走行させる運転を除く) 同法施行令 第20条第12号 |
| 移動式クレーン・玉掛け | つり上げ荷重1トン以上の移動式クレーンの運転、制限荷重またはつり上げ荷重1トン以上のクレーン等の玉掛け 同法施行令 第20条第7号・第16号 |
| 特別教育 | 危険または有害な業務で省令が定めるものに就かせるときは、特別の教育を行う義務がある 同法 第59条第3項 |
どの機械・業務にどの技能講習・特別教育が対応するかは労働安全衛生規則などの省令の定めです(本文は未取得)。
講習・特別教育の時間は厚生労働省の建設業ウェルカムの紹介ページ、就業制限の枠組みは労働安全衛生法・施行令の本文で確認した内容です。どの機械・業務にどの講習が対応するかを定める労働安全衛生規則と、受講資格・年齢の条件は本文を取得できていないため、受講前に登録教習機関または都道府県労働局で確認してください。
05働く環境
建設機械オペレーターの大半が企業に雇用されている。賃金は原則月給制である。ただし、オペレーターの中には個人で機械を保有し、現場へ出かけて運転するいわゆる「一人親方」もいる。
就業者はほとんどが男性であるが、ダンプトラック、クレーンなどに女性オペレーターもいる。
建設業は受注産業である一方で、建設工事は天候に左右されやすく、雨天の場合休業が続くことがあるが、工期が決められているから、早出、残業、休日出勤をすることもある。
job tag の調査回答の平均(1〜5。大きいほど頻度・程度が高い)。職業分類単位の値で、個々の職場の条件を示すものではありません。正規の職員・従業員の割合: 79%。
06キャリアの道筋
- 1社内研修と技能講習で小型の機械から
- 2担当機械を増やし、免許・技能講習を重ねる
- 3作業長・班長へ。個人で機械を保有する『一人親方』もいる(job tag)
job tag の記述をもとにした一般的な例です。
07よくある質問
どの資格から取ればよいですか
担当する機械で決まります。job tag は、機械の種類に応じて車両系建設機械の技能講習、クレーン・移動式クレーンの免許などを挙げています。入職先がどの機械を担当させるかを確認し、必要な講習・免許を選ぶのが現実的です。