G-01 基本版

とび

とび / 別名: 足場組立工、橋梁とび工、建築とび工、重量物とび職、鉄骨とび工、とび職

足場など仮設構造物の組立て・解体や、鉄骨の組立て、重量物の運搬を行う仕事。工事の最初に足場をかけ、最後に解体するため、現場全体の作業の土台をつくる職業です。

  • 建築とび・組立とび・鉄骨とび・機械とびなどに専門が分かれる(job tag)
  • チームで声かけ・合図を密にして作業する(タスク実施率97.7%)
  • 仕上がると、とびの施工した部分は表に出ないことが多い(job tag)

00この職業の位置づけ

職種のまとまり
技能職・機械
現場での役割
つくる 手を動かして施工する
主に関わる部位
躯体、屋根・外装・仮設
資格の位置づけ
免許・講習 機械や作業ごとに免許・技能講習・特別教育が関わる
入職の入口
入職に特別な学歴や資格は求められない。見習いとして入職し、経験を積みながら各種の作業主任者などの資格を取得する(job tag)。

01どんな仕事か

住宅やビル、橋梁、高速道路、ダムなどの工事に伴う足場など仮設構造物の建て方、解体や重量物運搬などを行う。

とびの受け持つ範囲は広く、現在では、木造住宅などの建築に伴う棟上げ足場の組立てや解体作業に従事する「建築とび」、足場の組立て、型わく支保工、土止め支保工などの組立てやツーバイフォー工法の組立てを行う「組立とび」、中高層ビルの鉄骨の組立てや橋梁の組立てなど比較的大型の工事を手掛ける「鉄骨とび」、くい打ち、重量物の運搬などの作業をクレーン、デリック、移動式クレーンなどの建設機械や、ブルドーザー、モーターグレーダー、トラクター・ショベル、パワーショベルなどの車両系建設機械を用いて行う「機械とび」などに専門分化している。工事の大型化・多様化に伴いとびの重要性が増しているが、工事が終わるととびが行った部分が表に出ることが少ない、縁の下の力持ち的存在である。

出典: job tag(解説系データ ver.7.01、解説の最終更新年度 2019)

02よく行う作業(実施率の高い順)

  1. 複数の人間とチームを組んで作業するため、合図や声かけを密にする。98%
  2. 危険を排除するために建築現場の片付けや掃除をする。98%
  3. 足場、 支柱、かすがい、その他の仮構築物の組み立てと解体をする。96%
  4. トラックから材料を積み下ろし、運搬する。93%
  5. 高所作業車を操作する。77%
  6. 作業場所を明示するために距離を測定し、印を付けて記録をする。68%
  7. 建設用タワークレーンや仮設エレベーターの組立て、解体をする。61%
  8. 手やコーキング・ガンで裂け目に目張りをするためコーキング材をつめる。59%

右の%は job tag の調査で『このタスクを行っている』と答えた人の割合(実施率)です。上位8件を表示。職場や担当により異なります。

03建物のどこに関わるか

とびが関わる部位屋根・外装・仮設内装・仕上げ設備(電気・配管・空調)躯体基礎・地中敷地・土木・測量完成後の運用・維持管理RFFLGL

とびが主に関わるのは、躯体、屋根・外装・仮設です。

建物の断面詳細図を模した図で、色の付いた層が主な担当部位です。他の職種との境目は工事の種類や会社により異なります。

04必要な資格・講習・法令上の位置づけ

免許・講習 足場の組立てなど作業の種類ごとに、特別教育や技能講習、作業主任者などが関わる(job tag)。足場の組立て等特別教育・フルハーネス特別教育・玉掛け・小型移動式クレーンの講習の時間は厚生労働省の紹介ページで確認。就業制限・特別教育の枠組みは労働安全衛生法 第59条第3項・第61条第1項で確認(対応する省令は未取得)

足場の組立て等特別教育 技能講習・特別教育

実施
登録教習機関などが実施(都道府県労働局に登録)。日程・受講料・条件は各機関に確認
受験・受検資格
  • 講習時間: 学科6時間(座学のみ)
  • 受講資格: 厚生労働省 建設業ウェルカムのページに記載なし(FAQ「訓練の参加者は建設業未経験者がほとんど」)。年齢などの条件は教習機関に確認
できること・位置づけ
足場の組立て・解体の業務に就ける。小型移動式クレーンと玉掛けの技能講習を加えると、足場材のクレーンでの積卸し作業にも携われる(建設業ウェルカム)
業務独占の有無
危険または有害な業務で省令が定めるものに労働者を就かせるときは、事業者が特別の教育を行う義務がある(労働安全衛生法 第59条第3項)
確認の程度
厚労省 建設業ウェルカム(修了資格の紹介) 公式ページで確認 労働安全衛生法・同施行令 公式ページで確認

フルハーネス型墜落制止用器具特別教育 技能講習・特別教育

実施
登録教習機関などが実施(都道府県労働局に登録)。日程・受講料・条件は各機関に確認
受験・受検資格
  • 講習時間: 学科4.5時間・実技1.5時間(計6時間)
  • 受講資格: 厚生労働省 建設業ウェルカムのページに記載なし(FAQ「訓練の参加者は建設業未経験者がほとんど」)。年齢などの条件は教習機関に確認
できること・位置づけ
高さ2m以上の作業床を設けることが困難な場所での作業(手すりのない足場の最上段、急勾配の屋根など)に就ける(建設業ウェルカム)
業務独占の有無
特別教育の義務の枠組みは労働安全衛生法 第59条第3項。フルハーネスが対象となる業務を定める省令の本文は未取得
確認の程度
厚労省 建設業ウェルカム(修了資格の紹介) 公式ページで確認 労働安全衛生法・同施行令 公式ページで確認

玉掛け技能講習 技能講習・特別教育

実施
登録教習機関などが実施(都道府県労働局に登録)。日程・受講料・条件は各機関に確認
受験・受検資格
  • 講習時間: 学科12時間・実技7時間
  • 受講資格: 厚生労働省 建設業ウェルカムのページに記載なし(FAQ「訓練の参加者は建設業未経験者がほとんど」)。年齢などの条件は教習機関に確認
できること・位置づけ
クレーン等で吊る荷にワイヤーロープをかけて合図する玉掛け作業に就ける(建設業ウェルカム)
業務独占の有無
制限荷重1トン以上の揚貨装置、つり上げ荷重1トン以上のクレーン・移動式クレーン・デリックの玉掛けの業務は就業制限の対象(施行令 第20条第16号)
確認の程度
厚労省 建設業ウェルカム(修了資格の紹介) 公式ページで確認 労働安全衛生法・同施行令 公式ページで確認

小型移動式クレーン運転技能講習 技能講習・特別教育

実施
登録教習機関などが実施(都道府県労働局に登録)。日程・受講料・条件は各機関に確認
受験・受検資格
  • 講習時間: 学科13時間・実技7時間
  • 受講資格: 厚生労働省 建設業ウェルカムのページに記載なし(FAQ「訓練の参加者は建設業未経験者がほとんど」)。年齢などの条件は教習機関に確認
できること・位置づけ
吊り上げ荷重5t未満の小型移動式クレーンを操作できる(建設業ウェルカム)
業務独占の有無
つり上げ荷重1トン以上の移動式クレーンの運転は就業制限の対象(施行令 第20条第7号)。小型移動式クレーンの技能講習が対応する範囲は建設業ウェルカムの説明(5t未満)
確認の程度
厚労省 建設業ウェルカム(修了資格の紹介) 公式ページで確認 労働安全衛生法・同施行令 公式ページで確認

足場の組立て等作業主任者・とび技能士 資格(作業主任者は技能講習・技能士は技能検定)

実施
job tag の関連資格(当サイトでは要件を未整理)
受験・受検資格
  • job tag が関連資格として挙げている。作業主任者の選任要件、とびの技能検定の受検資格の年数は公式本文を未取得のため載せません。技能検定の全職種共通の枠組みは、実務経験のみの場合 1級7年以上・2級2年以上(厚生労働省の一覧表。とびでの扱いは未確認)
確認の程度
job tag 職業解説データ 公式ページで確認 厚労省: 技能検定の受検資格一覧表 公式ページで確認

労働安全衛生法の就業制限(政令で定める業務)

枠組み政令で定める業務は、免許を受けた者、登録を受けた者が行う技能講習の修了者その他厚生労働省令で定める資格を有する者でなければ就かせてはならない
労働安全衛生法 第61条第1項(2026-10-29 に e-Gov で確認)
建設機械機体重量3トン以上の別表第七の建設機械で、動力を用い不特定の場所に自走できるものの運転(道路上を走行させる運転を除く)
同法施行令 第20条第12号
移動式クレーン・玉掛けつり上げ荷重1トン以上の移動式クレーンの運転、制限荷重またはつり上げ荷重1トン以上のクレーン等の玉掛け
同法施行令 第20条第7号・第16号
特別教育危険または有害な業務で省令が定めるものに就かせるときは、特別の教育を行う義務がある
同法 第59条第3項

どの機械・業務にどの技能講習・特別教育が対応するかは労働安全衛生規則などの省令の定めです(本文は未取得)。

講習・特別教育の時間は厚生労働省の建設業ウェルカムの紹介ページ、就業制限の枠組みは労働安全衛生法・施行令の本文で確認した内容です。どの機械・業務にどの講習が対応するかを定める労働安全衛生規則と、受講資格・年齢の条件は本文を取得できていないため、受講前に登録教習機関または都道府県労働局で確認してください。 足場の組立て等作業主任者の選任要件は未確認です。

05働く環境

仕事は、通常屋外で行われ、高所作業や重量物の運搬など危険な作業を伴うケースもある。作業場所が移動するのも特徴である。労働時間は、おおむね8時間、実労働時間は6~7時間が多い。屋外で働くため、雨天などの場合には休日になることもある反面、決められた工期日程に間に合わせるため残業や休日・夜間に働くこともある。賃金は日給月給制が多い。

就業者の多くは男性となっているが、建設業界全体で女性の技術者の育成や雇用拡大に向けた取組を行っている。

屋外での作業3.9
空調のない屋内での作業2.9
立ち作業4.1
他者とのかかわり4.3
保護・安全装備の着用3.8
厳密さ・正確さ3.8

job tag の調査回答の平均(1〜5。大きいほど頻度・程度が高い)。職業分類単位の値で、個々の職場の条件を示すものではありません。正規の職員・従業員の割合: 76%。

06キャリアの道筋

  1. 1見習いとして足場の材料運搬・組立補助から
  2. 2作業主任者や技能士を取得
  3. 3職長・親方へ。大型の鉄骨・橋梁の組立に進む人もいる

job tag の記述をもとにした一般的な例です。

07よくある質問

高所作業が不安です。資格や教育はありますか

job tag は、足場の組立てなど作業ごとに作業主任者などの資格があり、未経験者は見習いとして入職し経験を積みながら取得すると記しています。具体的に必要な教育・講習は作業内容と法令によるため、入職先の説明を確認してください。