G-02 基本版

鉄筋工

てっきんこう / 別名: 建築鉄筋工、土木鉄筋工

鉄筋コンクリート構造物の骨組みとなる鉄筋を加工し、図面どおりに組み立てる仕事。基礎・柱・壁・床・階段など部位ごとに、配筋の基準に沿って取り付けます。

  • 施工図・加工帳の作成、鉄筋の切断と曲げ加工、現場での組立て・結束という流れ(job tag)
  • 構造物の強度を左右する仕事で、正しく選別・加工した材料を基準どおりに取り付ける必要がある(job tag)
  • 官庁工事などでは1級技能士の常駐が求められる場合があり、技能士手当を出す会社もある(job tag)

00この職業の位置づけ

職種のまとまり
技能職・機械
現場での役割
つくる 手を動かして施工する
主に関わる部位
基礎・地中、躯体
資格の位置づけ
技能の証明 資格は技能の証明で、取ると仕事の幅が広がる
入職の入口
入職に特別な学歴や資格は求められない。入職後の早い時期から鉄筋施工技能士の取得を促す取り組みが業界にある(job tag)。

01どんな仕事か

鉄筋コンクリート構造物の骨組みとなるかご状の鉄筋を加工して組み立てる。

鉄筋コンクリートは、構造物の中でもよく使われている構造体で、建物の骨にあたる鉄筋部分の施工、加工、組立作業を行うのが鉄筋工である。作業現場は、マンションやビルなどの建築物をはじめ、橋げた、トンネル、高速道路、地下鉄にいたるまで、人が生活するあらゆる場所に及んでいる。

仕事は施工図・加工帳の作成、加工、組立に分かれる。作業手順は、まず、作業を行う構造物の図面を見て、使用する鉄筋のサイズや形状・本数を拾い出し、加工帳を作成する。次に、鉄筋業者の工場で加工帳にしたがって適切な寸法に切断、曲げ、加工された材料を現場で組み立てる。基礎、柱、壁、床、階段といった部分や位置ごとに、図面と配筋基準どおりに取り付けていく。

安定した丈夫な構造物を造るために重要な仕事であり、正しく選別・加工された材料を使って、基準に沿った取付けを行う必要がある。

出典: job tag(解説系データ ver.7.01、解説の最終更新年度 2019)

02よく行う作業(実施率の高い順)

  1. 鉄筋を指定の長さに切断するため、金のこ、バー・カッター、アセチレン・トーチを操作する。91%
  2. 鉄筋を曲げるため、ロッド曲げ機を操作する。91%
  3. 設計図に基づいて使用する鉄筋の直径や長さ、本数などを書き込んだ加工帳を作成する。86%
  4. 設計図に従って鉄筋を組立て、結束線とペンチを使用して固定する。86%
  5. 加工した鉄筋を工事現場に搬入するため、クレーンや重機を操作する。76%
  6. 鉄筋に錆び止めスプレーをかける71%
  7. 溶接装置を使用して、鉄筋を溶接する。52%

右の%は job tag の調査で『このタスクを行っている』と答えた人の割合(実施率)です。上位8件を表示。職場や担当により異なります。

03建物のどこに関わるか

鉄筋工が関わる部位屋根・外装・仮設内装・仕上げ設備(電気・配管・空調)躯体基礎・地中敷地・土木・測量完成後の運用・維持管理RFFLGL

鉄筋工が主に関わるのは、基礎・地中、躯体です。

建物の断面詳細図を模した図で、色の付いた層が主な担当部位です。他の職種との境目は工事の種類や会社により異なります。

04必要な資格・講習・法令上の位置づけ

技能の証明 鉄筋施工技能士(1級・2級)は技能検定。1級は職長・グループリーダーとして現場をまとめるのに有利と記される(job tag)

玉掛け技能講習 技能講習・特別教育

実施
登録教習機関などが実施(都道府県労働局に登録)。日程・受講料・条件は各機関に確認
受験・受検資格
  • 講習時間: 学科12時間・実技7時間
  • 受講資格: 厚生労働省 建設業ウェルカムのページに記載なし(FAQ「訓練の参加者は建設業未経験者がほとんど」)。年齢などの条件は教習機関に確認
できること・位置づけ
クレーン等で吊る荷にワイヤーロープをかけて合図する玉掛け作業に就ける(建設業ウェルカム)
業務独占の有無
制限荷重1トン以上の揚貨装置、つり上げ荷重1トン以上のクレーン・移動式クレーン・デリックの玉掛けの業務は就業制限の対象(施行令 第20条第16号)
確認の程度
厚労省 建設業ウェルカム(修了資格の紹介) 公式ページで確認 労働安全衛生法・同施行令 公式ページで確認

ガス溶接技能講習 技能講習・特別教育

実施
登録教習機関などが実施(都道府県労働局に登録)。日程・受講料・条件は各機関に確認
受験・受検資格
  • 講習時間: 学科8時間・実技5時間
  • 受講資格: 厚生労働省 建設業ウェルカムのページに記載なし(FAQ「訓練の参加者は建設業未経験者がほとんど」)。年齢などの条件は教習機関に確認
できること・位置づけ
可燃性ガスを使った金属の溶接・溶断・加熱の作業に就ける(建設業ウェルカム)
確認の程度
厚労省 建設業ウェルカム(修了資格の紹介) 公式ページで確認

フルハーネス型墜落制止用器具特別教育 技能講習・特別教育

実施
登録教習機関などが実施(都道府県労働局に登録)。日程・受講料・条件は各機関に確認
受験・受検資格
  • 講習時間: 学科4.5時間・実技1.5時間(計6時間)
  • 受講資格: 厚生労働省 建設業ウェルカムのページに記載なし(FAQ「訓練の参加者は建設業未経験者がほとんど」)。年齢などの条件は教習機関に確認
できること・位置づけ
高さ2m以上の作業床を設けることが困難な場所での作業(手すりのない足場の最上段、急勾配の屋根など)に就ける(建設業ウェルカム)
業務独占の有無
特別教育の義務の枠組みは労働安全衛生法 第59条第3項。フルハーネスが対象となる業務を定める省令の本文は未取得
確認の程度
厚労省 建設業ウェルカム(修了資格の紹介) 公式ページで確認 労働安全衛生法・同施行令 公式ページで確認

鉄筋施工技能士(1級・2級) 国家検定(技能検定)

実施
中央職業能力開発協会(制度)・都道府県の職業能力開発協会(受検申請)
受験・受検資格
  • 実務経験のみの場合の年数は、2級が2年以上、1級が7年以上(厚生労働省の受検資格一覧表の全職種共通の値)。学歴・職業訓練歴で短縮される。この職種での扱いは都道府県の職業能力開発協会に確認
できること・位置づけ
技能の証明。1級は職長・グループリーダーとして現場をまとめるのに有利と job tag が記す
業務独占の有無
業務独占ではない
確認の程度
厚労省: 技能検定の受検資格一覧表 公式ページで確認 job tag 職業解説データ 公式ページで確認

労働安全衛生法の就業制限(政令で定める業務)

枠組み政令で定める業務は、免許を受けた者、登録を受けた者が行う技能講習の修了者その他厚生労働省令で定める資格を有する者でなければ就かせてはならない
労働安全衛生法 第61条第1項(2026-10-29 に e-Gov で確認)
建設機械機体重量3トン以上の別表第七の建設機械で、動力を用い不特定の場所に自走できるものの運転(道路上を走行させる運転を除く)
同法施行令 第20条第12号
移動式クレーン・玉掛けつり上げ荷重1トン以上の移動式クレーンの運転、制限荷重またはつり上げ荷重1トン以上のクレーン等の玉掛け
同法施行令 第20条第7号・第16号
特別教育危険または有害な業務で省令が定めるものに就かせるときは、特別の教育を行う義務がある
同法 第59条第3項

どの機械・業務にどの技能講習・特別教育が対応するかは労働安全衛生規則などの省令の定めです(本文は未取得)。

講習・特別教育の時間は厚生労働省の建設業ウェルカムの紹介ページ、就業制限の枠組みは労働安全衛生法・施行令の本文で確認した内容です。どの機械・業務にどの講習が対応するかを定める労働安全衛生規則と、受講資格・年齢の条件は本文を取得できていないため、受講前に登録教習機関または都道府県労働局で確認してください。

05働く環境

従業者の雇用形態は常用雇用が比較的多く、賃金については日給月給制が多く採用されているが、新規学卒者採用に当たって月給制に切り替えているところも増えている。賃金は本人の能力や地域によって差があり、熟練工になると、自分の能力に応じた出来高制にしている場合もある。

休日が天候や工事の進行状況に左右されることは避けられないが、日曜日の休業はほとんど定着し、正月休み、夏期休暇の長期化などによって労働時間短縮に向かっている。

従業員については、男性の割合が高くなっており、女性はごく少数となっている。

鉄筋業界は、入職後の早い時期から鉄筋施工技能士の資格取得を促す取組みや福祉共済制度等の福利厚生の充実など業界全体として雇用環境の改善に取り組んでいる。

屋外での作業3.9
空調のない屋内での作業2.3
立ち作業4.1
他者とのかかわり4.0
保護・安全装備の着用3.8
厳密さ・正確さ3.8

job tag の調査回答の平均(1〜5。大きいほど頻度・程度が高い)。職業分類単位の値で、個々の職場の条件を示すものではありません。正規の職員・従業員の割合: 86%。

06キャリアの道筋

  1. 1見習いとして結束・運搬から
  2. 22級→1級の鉄筋施工技能士
  3. 3職長・グループリーダーへ

job tag の記述をもとにした一般的な例です。

07よくある質問

力仕事ばかりですか

job tag は、機械や重機の普及で加工や取付けの力仕事の比率は低くなっているが、重量物を扱うためある程度の体力は必要、と記しています。