S-02 基本版

土木施工管理技術者

どぼくせこうかんりぎじゅつしゃ / 別名: 浄化槽設備士、造園施工管理技術者、土木工事現場監督

橋・道路・鉄道・ダムなどの土木工事で、施工計画を立て、工程・品質・安全・原価を管理する仕事。工事の相手は発注者である官公庁が多く、公共工事の現場で働く機会が多い職業です。

  • 施工計画には、施工法の決定、現場組織、機械設備、電力や給水・工事用道路などの仮設備、環境対策が含まれる(job tag)
  • 建築と異なり、河川・港湾・造成・道路・鉄道・上下水道など、全国のインフラの現場が対象
  • 都市部の交通量の多い道路・鉄道の工事は夜間勤務になることが多い(job tag)

00この職業の位置づけ

職種のまとまり
施工管理・測量
現場での役割
管理する 現場全体の計画・調整・確認
主に関わる部位
敷地・土木・測量、基礎・地中
資格の位置づけ
配置要件 工事に置くべき技術者の資格が法で決まっている
入職の入口
入職に特別な資格は求められない(job tag)。高校・大学で土木工学を修めて入職するのが一般的で、土木施工管理技術検定の取得を目指す。

01どんな仕事か

橋梁、道路、鉄道、ダムなどの土木工事において、現場での施工(せこう)計画を立案し、工事の監督・指導を行う。

工事現場では、設計図、仕様書、施工基準、関係法規、工期などをもとに、施工計画を立案する。施工計画には、最適な施工法の決定、現場組織計画、機械設備計画、電力や給水、工事用道路などの仮設備計画、所定の品質を確保するための施工管理計画、環境対策などが含まれる。

施工計画をもとに、実際の現場で施工管理、安全管理、品質管理、工程管理など、工事の監理を行う。工事の全体の流れを把握して、作業責任者に適切な指示を与えることが必要である。使用する資材、機械の手配や管理も行う。

また、用地の確保、周辺住民への説明・説得、官公庁等の関係機関への諸手続などの連絡・調整についても行うことがある。

大規模な土木工事の場合、土木施工管理技術者が施工計画の立案、現場での監督・指導を行い、土木設計技術者が調査・計画・設計を行うなど土木技術者の仕事は分業化されている。

出典: job tag(解説系データ ver.7.01、解説の最終更新年度 2019)

02よく行う作業(実施率の高い順)

  1. 施工上のトラブルが起きた場合に、素早く対処して作業員に的確な指示を出す。100%
  2. 施工に必要な専門業者を手配する。98%
  3. 土木作業の担当者に対して、技術的なアドバイスをする。98%
  4. 工事の節目で測量や計測をして、設計図通りの寸法で仕上がっているかを確認する。98%
  5. プロジェクトの現場を見回って進行状況を把握し、設計書に合致しているかどうかを確認する。96%
  6. 現場の環境や状況をモニタリングして、施工の安全管理を行う。96%
  7. 官公庁など関係機関への諸手続をする。96%
  8. 工事に必要な材料を手配する。94%

右の%は job tag の調査で『このタスクを行っている』と答えた人の割合(実施率)です。上位8件を表示。職場や担当により異なります。

03建物のどこに関わるか

土木施工管理技術者が関わる部位屋根・外装・仮設内装・仕上げ設備(電気・配管・空調)躯体基礎・地中敷地・土木・測量完成後の運用・維持管理RFFLGL

土木施工管理技術者が主に関わるのは、敷地・土木・測量、基礎・地中です。

建物の断面詳細図を模した図で、色の付いた層が主な担当部位です。他の職種との境目は工事の種類や会社により異なります。

04必要な資格・講習・法令上の位置づけ

配置要件 一定規模以上の工事に、資格・実務経験を満たす主任技術者または監理技術者を置く必要がある(建設業法)。土木工事業は指定建設業(建設業法施行令 第5条の2)で、特定建設業の営業所技術者は試験合格者・免許者などに限られる(建設業法 第15条第2号)。どの検定が該当するかは国交省告示で要確認

1級土木施工管理技士・同技士補 国家試験(施工管理技術検定・建設業法に基づく)

実施
一般財団法人 全国建設研修センター
受験・受検資格
  • 第一次検定: 学歴に関係なく19歳以上(令和8年度中の年齢。受検の手引)
  • 第二次検定(新受検資格): 1級第一次検定合格後の実務5年以上/特定実務経験1年以上を含む実務3年以上/監理技術者補佐の実務1年以上。または2級第二次検定合格者で1級第一次検定合格者の実務5年以上・特定実務経験1年以上を含む3年以上。または技術士第二次試験合格後の実務5年以上・特定実務経験1年以上を含む3年以上
  • 令和10年度までは旧受検資格(学歴・指定学科+実務年数)でも第二次検定を受けられる経過措置がある
できること・位置づけ
土木工事の現場の技術者の資格。第一次検定合格で「1級土木施工管理技士補」、第二次検定合格で「1級土木施工管理技士」を称せる(国土交通省)
業務独占の有無
業務独占の資格ではない。工事に置く技術者の資格要件として使われる
確認の程度
1級土木 受検の手引(第二次検定・新受検資格) 公式ページで確認 国交省: 技術検定制度・技術者制度 公式ページで確認

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2級土木施工管理技士・同技士補 国家試験(施工管理技術検定)

実施
一般財団法人 全国建設研修センター
受験・受検資格
  • 土木の2級の年齢・実務年数は公式本文を未取得のため要確認(建築の2級は17歳以上。2級土木の受検の手引で確認)
確認の程度
国交省: 技術検定規則の改正 公式ページで確認

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主任技術者・監理技術者に関する法令の確認結果

設置義務建設業者は工事現場ごとに主任技術者を置く。発注者から直接請け負った特定建設業者は、下請契約の総額が政令の金額以上なら監理技術者を置く。重要な工事では専任
建設業法 第26条第1〜3項(2026-10-28 に e-Gov で確認)
金額専任の技術者が必要な工事は4,500万円以上(建築一式は9,000万円以上)。特定建設業の下請契約の総額は5,000万円以上(建築は8,000万円以上)
建設業法施行令 第27条第1項・第2条
指定建設業土木工事業は指定建設業(7業種の一つ)。特定建設業の営業所技術者は試験合格者・免許者などに限られる
同施行令 第5条の2、建設業法 第15条第2号

どの検定が監理技術者・主任技術者の資格に当たるかは国土交通省の一覧(2025/12/18施行)で確認してください。

1級土木施工管理技士の受検資格は全国建設研修センターの受検の手引(令和8年度・新受検資格)の本文で確認した内容です。2級土木の年数と、監理技術者・主任技術者に当たる資格の個別の対応は未確認です。申込前に最新の受検の手引で確認してください。

05働く環境

勤務先は、建設会社、コンサルティング会社、官公庁、各種研究機関の土木部門をはじめ、電力、ガス、鉄道、不動産、商社など、幅広い分野に渡っている。働く場所は、河川・港湾・造成・道路・鉄道・上下水道など全国の工事現場となる。

工事現場の周辺環境や工期に影響されるため、労働条件は様々である。都市部の交通量の多い道路や鉄道などの工事では、深夜に工事を行うため夜間の勤務となることが多い。休日は、原則として交替制による週休2日制が導入されている。

土木工事は公共投資の影響を受けるが、一定の需要は常にある。また、2018年8月に施行された「海外インフラ展開法」など、国内の事業者に対し海外での事業展開が促されており、土木施工管理技術者の海外での活躍も比重が高まっていくと考えられる。

屋外での作業4.3
空調のない屋内での作業2.6
立ち作業3.2
他者とのかかわり4.6
保護・安全装備の着用4.0
厳密さ・正確さ3.7

job tag の調査回答の平均(1〜5。大きいほど頻度・程度が高い)。職業分類単位の値で、個々の職場の条件を示すものではありません。正規の職員・従業員の割合: 84%。

06キャリアの道筋

  1. 1現場で測量・出来形管理などを担当しながら経験を積む
  2. 22級土木施工管理技士を取得
  3. 31級を取得し、大規模な公共工事の監理技術者へ

job tag の記述をもとにした一般的な例です。

07よくある質問

建築施工管理との違いは何ですか

対象となる構造物と発注者が違います。建築は建物が対象で、民間の発注者も多い。土木は橋・道路・ダム・河川などで、官公庁が発注者になる公共工事が多いとされます(job tag の記述)。資格(施工管理技術検定)は建築・土木で別の種目です。

夜間や休日の勤務はありますか

job tag では、都市部の交通量の多い道路・鉄道工事は夜間に行われ夜間勤務が多いこと、休日は原則として交替制による週休2日制が導入されていることが記されています。現場の条件で大きく異なります。