E-02 詳細版

配管工

はいかんこう / 別名: ガス配管工、空調配管工、航空機配管工、水道配管工、スチーム配管工、船舶配管工

建物や工場で、水・お湯・蒸気・ガス・冷温水などを流す管をつなぎ、衛生器具や機械まわりの配管を取り付ける仕事。給水・排水を担当する衛生配管と、冷暖房などを担当する空調配管に大きく分かれます。

  • 管を切断・ねじ切り・曲げて加工し、継手やバルブとともに取り付ける。接合はねじ・溶接・接着など(job tag)
  • 施工後は水や空気を満たして圧力計で漏れを確認する(タスク実施率93.5%)
  • 入職に特別な学歴や資格は求められない。資格は技能の証明や仕事の幅を広げるもの(job tag)

00この職業の位置づけ

職種のまとまり
設備
現場での役割
つくる 手を動かして施工する
主に関わる部位
設備(電気・配管・空調)
資格の位置づけ
技能の証明 資格は技能の証明で、取ると仕事の幅が広がる
入職の入口
入職して働きながら技能を身につけるか、職業訓練校で課程を修めてから入職する(job tag)。

01どんな仕事か

住居や工場、事務所には給水管、排水管、ガス管、冷暖房換気装置、消火設備、排水処理施設や空気清浄装置などが必ず設けられているが、その配管工事を行う。

配管工は給水、排水などの配管を専門に施工する衛生配管工と、冷暖房などの配管を行う空調配管工に大別される。

両者とも、冷温水、蒸気、油などの流体を必要な場所へ送るために、管を切断したり、ねじ切りしたり、曲げたりして加工し、継手でつなぎ、弁などの付属品とともに所定の位置に取り付ける作業を行う。管の材料は、鋼、鋳鉄、銅、合成樹脂及びそれらの組合せなどがあり、管の接合法には、ねじ接合、溶接、接着などの方法がある。

衛生配管工は各種ポンプ、給湯機などの機械回りの配管、浴槽や便器、洗面化粧台をはじめ、各種衛生器具などの取り付け及びスプリンクラーなどのいわゆる消火設備の取付・配管作業を行う。

空調配管工はボイラー、冷凍機、空調機などの機械の据え付け、機械回り溶接配管などを行うほか、送風機や空気清浄機の据え付け、保守も行う。

配管工には、管工事業を自営している人と、企業に勤務している人とがあり、自営や企業内で管理的な立場にあるときには、資材の手配、作業員の手配なども重要な仕事になる。

出典: job tag(解説系データ ver.7.01、解説の最終更新年度 2019)

02よく行う作業(実施率の高い順)

  1. パイプカッター、パイプねじ切り機、パイプ曲げ機を使用して、パイプを加工する。98%
  2. 定規や水準器を使用して、パイプを敷設する位置を決めて印をつける。96%
  3. 壊れた部品やパイプを交換または修理する。96%
  4. 作業員を指揮し、技術的な指導をする。96%
  5. 手動工具と動力工具を使用して、構造物にパイプとパイプ取付部品を入れる開口部を取り付ける。94%
  6. 漏れている箇所を見つけるためにパイプや衛生器具に水や空気を満たし、圧力計を観察する。94%
  7. 必要な資材や道具を準備するために、図面を読んだり構造物を調べたりする。91%
  8. 現場の状況を調査し、配管の材料を選定する。91%

右の%は job tag の調査で『このタスクを行っている』と答えた人の割合(実施率)です。上位8件を表示。職場や担当により異なります。

03建物のどこに関わるか

配管工が関わる部位屋根・外装・仮設内装・仕上げ設備(電気・配管・空調)躯体基礎・地中敷地・土木・測量完成後の運用・維持管理RFFLGL

配管工が主に関わるのは、設備(電気・配管・空調)です。

建物の断面詳細図を模した図で、色の付いた層が主な担当部位です。他の職種との境目は工事の種類や会社により異なります。

04工事の流れの中で、何をするか

配管工事は、図面から配管ルートを決め、管を加工して取り付け、最後に漏れを確認する流れです。給水・排水を担当する衛生配管と、冷暖房などを担当する空調配管に大別されます(job tag)。

  1. 1

    図面確認・材料選定 敷地・土木・測量

    図面を読み、現場の状況を調査して配管の材料を選ぶ。必要な資材と道具を準備する

    やりとりする相手施工管理技術者・設計者

  2. 2

    位置決め・開口 躯体

    定規や水準器でパイプを通す位置に印を付け、構造物にパイプや取付部品を入れる開口部を設ける

    やりとりする相手大工・内装工・電気工事士

  3. 3

    加工 設備(電気・配管・空調)

    パイプカッター・ねじ切り機・曲げ機で管を切断・ねじ切り・曲げ加工する(タスク実施率97.8%と最も高い)

  4. 4

    組立・接合 設備(電気・配管・空調)

    ねじ接合・溶接・接着などで管と継手、バルブを組み立てる。管の材料は鋼・鋳鉄・銅・合成樹脂などがある

  5. 5

    機器・器具の取付 内装・仕上げ

    各種ポンプ・給湯機まわりの配管、浴槽・便器・洗面化粧台などの衛生器具、スプリンクラーなどの消火設備、空調機・ボイラー・冷凍機の据付と機械まわりの配管を取り付ける

    やりとりする相手電気工事士・内装工

  6. 6

    漏れの確認 設備(電気・配管・空調)

    パイプや衛生器具に水や空気を満たし、圧力計を観察して漏れている箇所を見つける(タスク実施率93.5%)

    やりとりする相手施工管理技術者・検査員

  7. 7

    保温・更新・修理 完成後の運用・維持管理

    断熱保温の施工、経年劣化した配管の更新、壊れた部品の交換・修理、排水溝の詰まりの解消(いずれも job tag のタスク)

    やりとりする相手ビル施設管理

工程の区切りは、job tag の仕事内容とタスクをもとに当サイトが整理したもので、現場・工法・会社により異なります。

05扱う設備・工具・書類

工具・加工機

  • 手動工具(かなづち、のこぎり等)
  • 電動工具(ドリル等)
  • パイプカッター・ねじ切り機・曲げ機
  • 定規・水準器・圧力計

接合の方法

  • ねじ接合
  • 溶接
  • 接着
  • 管の材料: 鋼、鋳鉄、銅、合成樹脂など

保護具

  • ヘルメット、ゴーグル、グローブ、安全靴等

job tag が『よく使う道具』に挙げるのは工具と保護具です。加工機や計器はタスクの記述から。

06必要になる技能・知識

図面を立体で捉える
平面に描かれた図面を立体としてとらえる能力と、関連する工事の手順の知識が求められる(job tag)
法令の基本
建築基準法や消防法など多くの法律の規制を受けるため、配管にかかわる法律の基本事項を身につけておく必要がある(job tag)
管理的な仕事
自営や企業内で管理的な立場になると、資材と作業員の手配も重要な仕事になる(job tag)

数値で見ると、job tag の調査回答の平均が高い技能は 傾聴力(3.7)、修理(3.7)、読解力(3.5)、知識は 建築・建設(3.0)、機械(2.4)、設計(2.0)(技能は0〜7、知識は0〜5の評定の平均)。

07必要な資格・受験資格・法令上の位置づけ

技能の証明 配管工事そのものに電気工事士のような業務独占はなく、配管技能士は技能の証明。ただし水道の給水装置工事には給水装置工事主任技術者、管工事業の現場の技術者には管工事施工管理技士が関わる

配管技能士(1級・2級・3級) 国家検定(技能検定)

実施
中央職業能力開発協会(JAVADA)が制度を所管、受検の申請は都道府県の職業能力開発協会
受験・受検資格
  • 『建築配管作業』と『プラント配管作業』の2区分で、学科試験と実技試験がある(検索結果の要約。配管の区分ごとの等級は公式本文で未確認)
  • 実務経験のみの場合の年数は、2級が2年以上、1級が7年以上(厚生労働省『技能検定の受検資格一覧表』の全職種共通の値)。検定職種に関する学科・職業訓練を修めると短縮される。配管の作業区分ごとの扱いは都道府県の職業能力開発協会に確認
できること・位置づけ
技能の証明。これを持たないと配管工事ができない、という資格ではない
業務独占の有無
業務独占ではない
確認の程度
厚労省: 技能検定の受検資格 要確認 技能検定 配管(JAVADA) 要確認

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給水装置工事主任技術者 国家資格(水道法に関係)

実施
公益財団法人 給水工事技術振興財団(指定試験機関)
受験・受検資格
  • 給水装置工事に関して3年以上の実務の経験を有すること(指定試験機関の令和8年度試験案内で確認。実務の内容は案内で確認)
できること・位置づけ
水道の給水装置(給水管・水栓など)の工事に関する技術者の資格。免状交付後に管工事で1年以上の実務経験を持つ者を、管工事業の営業所技術者等と認定する制度改正があるとされる(国交省の検索要約・詳細は未確認)
業務独占の有無
水道の給水装置工事を行う事業者が技術者として置く資格(水道法の定めの詳細は未整理)
確認の程度
給水装置工事主任技術者 要確認

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1級・2級管工事施工管理技士 国家試験(施工管理技術検定・建設業法に基づく)

実施
一般財団法人 全国建設研修センターが実施
受験・受検資格
  • 1級の第一次検定: 令和8年度中における年齢が19歳以上(JCTC のページで確認)
  • 第二次検定の実務経験年数は、同ページでは受検の手引(PDF)に掲載とされ、本文には記載なし。建築と同じ新受検資格の枠組みが国交省の制度として適用される(種目別の年数は手引で確認)
できること・位置づけ
管工事業の現場の主任技術者(2級)・監理技術者(1級)になり得る国家資格(国交省の整理)。管工事業は指定建設業の一つ(建設業法施行令 第5条の2で確認)。1級=監理技術者・2級=主任技術者の対応は国交省の資料本文が未取得で要確認
業務独占の有無
業務独占の資格ではない。工事に置く技術者の資格要件として使われる
確認の程度
1級管工事施工管理技術検定(受検案内) 公式ページで確認 国交省: 技術検定規則の改正 公式ページで確認 国交省: 監理技術者・主任技術者となり得る国家資格等 公式ページで確認

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ガス溶接技能者・消防設備士 資格・免状

実施
job tag の関連資格(実施団体・要件は当サイトでは未整理)
受験・受検資格
  • 溶接作業に必要なガス溶接技能者、消火栓設備の配管に関連する消防設備士(甲種・乙種)を取得すると仕事の幅が広がる(job tag)
確認の程度
job tag 職業解説データ 公式ページで確認

job tag の解説にある金額は古い基準です

job tag(解説系 ver.7.01)の記述請負代金4,000万円以上(建築一式は6,000万円以上)の現場に管工事施工管理技士の配置が義務
job tag 配管工 『就くには』
建設業法施行令 第27条第1項(2026-10-28 に e-Gov で確認)専任の主任技術者・監理技術者が必要な工事は4,500万円以上(建築一式は9,000万円以上)
建設業法施行令 第27条第1項

法令の値を優先して表示します。管工事業であっても、金額未満の工事なら『資格がなければ施工できない』わけではありません。

配管技能検定の年数は、厚生労働省の全職種共通の一覧表(実務経験のみの場合 2級2年・1級7年、学歴・訓練歴で短縮)で確認した値です。配管の作業区分ごとの等級と細かい扱いは公式本文で確認できていないため、申込前に都道府県の職業能力開発協会で最新の案内を確認してください。給水装置工事主任技術者の「3年以上の実務経験」は令和8年度の試験案内で確認した値です。

08働く環境

  • 各地の建設工事現場で作業するため、働く場所は一定ではない。数カ月から1〜2年で建築物が完成すると次の工事を手がける(job tag)
  • 賃金は日給月給制が多い。労働時間は建設業の他職種と大差なく、週休2日制を進める会社が多い(job tag)
  • 戸外の作業があるため、天候の影響や建物完成直前の一時期に超過勤務・休日勤務になることもある。新しい工法で配管作業に伴う身体的負担は軽減されている(job tag)
  • 就業者のほとんどが男性で、女性は約2%(2016年2月時点、日本建設業連合会の調査・job tag)
  • 水道管の老朽化や耐震化の遅れを改善する対策(2018年の水道法改正)で、自治体の水道管の更新工事が増え、配管工の需要が増加するとみられる(job tag)
屋外での作業4.2
空調のない屋内での作業3.8
立ち作業3.9
他者とのかかわり4.3
保護・安全装備の着用3.8
厳密さ・正確さ3.6

job tag の調査回答の平均(1〜5。大きいほど頻度・程度が高い)。職業分類単位の値で、個々の職場の条件を示すものではありません。正規の職員・従業員の割合: 68%。

09キャリアの道筋

  1. 入職入職に特別な学歴や資格は求められない。入職して働きながら技能を身につけるか、職業訓練校で課程を修めてから入職する(job tag)。
  2. 技能の証明配管技能士(3級〜1級)や給水装置工事主任技術者などを取得して、技術を証明する。
  3. 仕事の幅を広げる管工事施工管理技士、ガス溶接技能者、消防設備士などで、現場の技術者や溶接・消火設備の配管まで手がけられる。
  4. 管理・独立管工事業を自営している人と企業に勤める人がいる(job tag)。自営や管理的な立場では、資材・作業員の手配も仕事になる。

道筋は job tag の『就くには』『労働条件の特徴』の記述と資格制度をもとにした一般的な例で、個人の進み方を保証するものではありません。

10よくある質問

配管工に資格は必要ですか

job tag では入職に特別な学歴や資格は必要とされません。ただし水道の給水装置工事や管工事業の現場の技術者など、関わる業務によって必要な資格があり、資格を取ると仕事の幅が広がると記されています。

job tag の記事にある金額の基準は今も正しいですか

job tag の配管工の解説には、請負代金4,000万円以上(建築一式は6,000万円以上)の現場に管工事施工管理技士の配置が義務という記述がありますが、これは古い基準です。2026-10-28 に e-Gov で確認した建設業法施行令 第27条では、専任の技術者が必要な工事は4,500万円以上(建築一式は9,000万円以上)です。このサイトは法令の条文を優先して示します。